@)日本人は、お宮参りと七五三は神式、葬式は仏式が大半でしょうか。結婚式は神式だったりキリスト教だったり忙しいわけですが、タイではこれが仏式1本なわけです。立派なお寺があるとか、大きな仏像があるとかいうことより、タイが本当に仏教国なんだと思わせる点は、小さな田舎の村にまで、赤や金で彩られた立派なお寺があって冠婚葬祭の一切をお坊さんが祭主になって執り行うということでしょう。
A)ランナータイ様式の結婚式ですが、これは7月20日から10月20日まで安居入り(この字で良かったかな)ということでお坊さんが結婚式をやってくれません。私の場合、子供がお腹にいるとかお母さんが病気だとかそういう条件があったので、、、、6月の中旬に嫁さんの家に初めて行ったのですが、、、、慌てて7月17日という日程を決めました。
当日の朝、嫁さんは5時から頭を結い、タイの民族衣装を着て7時からの式に臨みました。お坊さんが7人くらい自宅まで歩いて来てくれ、お経を読み上げながら、結婚の誓いの儀式をやってくれます。夫婦の額にチョークの濡れたみたいなやつで3つの印を付けます。拝礼もとにかく3回ずつでした。その式そのものは1時間くらいでしょうか。
それで夕方まで儀式は休みです。昼間は暑いからでしょう。日暮れころ楽団が来てうるさく演奏を始め披露宴になります。お客さんが、一人一人、糸を持ち、「幸せになるんだよ」と声を掛けたり、何か呪文を唱えたりしながら、夫婦の手首をくっつけて、1回ずつ糸で巻いてゆきます。もう離れないようにするという意味でしょう。これが全部のお客さん(というか親も含めて、その場にいた全部の人)が終わるとかなりの厚みになっています。これだけたくさんの人が祝ってくれているんだよということでしょう。
そのとき、お客さんから祝い金ももらいます。友達なんか大体20バーツですね。兄が一番たくさんくれて500バーツ、ほとんどの人が50バーツ以下です。それで飲み食い自由なんだから、来る方は悪くないでしょう。結納はないですが、この結婚式のときに夫から妻の両親にミルク代(?)を渡す習慣があります。これもいくらでも良いのですが、私は3万バーツだったかな。すべて嫁さん任せなのでよく覚えていないですが、ちょっと少なかったかな。後々病気の母親の面倒を見たのだから文句ないでしょうが。
B)先日、県内(日本)の知り合いの奥さんが亡くなられて葬儀に顔を出してきたのですが、それが神式の葬儀というやつだったのです。神主さんがお払いをして榊の枝を捧げるというスタイルです。それがどうにも自分のピントに合わない気がして自分の場合はどうだったのかなんて思い出した、、、まあ私はまだ生きてますから自分の葬式はやっていませんが。葬式はやっぱりお坊さんのお経と線香の匂いの方が気分が出るなあなんて思いながら帰ってきました。
もし皆さんの中に、神式の信奉者がいらっしゃったらごめんなさい。宗教を非難する気はないんですけど。
タイのお葬式は日本の仏式とあまり変わりません。私も故人の3女の夫として、施主側で案内状に名前を連ねました。亡くなってから葬儀まで5日くらいはかけて準備し、故人の親戚や知人を接待します。亡くなった日から葬儀の前日までは日本の通夜と同じ趣旨でしょう。生前の家のミニチュワの家を作ってお寺に収めるとか、通夜に派手な楽団が演奏するとか、火葬にするとき爆竹を鳴らすとか、南国ならではの派手さみたいのはありますが、基本的にお坊さんの読経と線香の匂いの立ち込めたお別れの儀式であり、日本人の私に何ら違和感はありませんでした。日本ではお坊さんの読経の意味がわかる人は少ないでしょう。でもタイでは、お経の内容が普通の人でも全部わかるそうです。故人の思い出を語るような場面もあり自然と涙を誘うようです。3日坊主という言葉がありますが、タイではまじめに3日坊主をやります。故人の供養のため、遺族の男子の中から誰かが丸3日お坊さんになります。上の姉の倅(中学生)が、葬儀の朝、頭も眉もそり、僧衣を受け、お坊さんになる儀式をしてお寺へ行き3日3晩お坊さんとして生活して帰ってきました。3日坊主という言葉が本当にここから来ているとすれば、とても良い意味なのですが。
「日本では、亡くなると納骨はお墓になりますがタイではお寺に入るって聞いたことがあるのですが、いわゆるお墓ってのは無いのでしょうか?」という質問がありました。
火葬を終えると遺族は参列者に挨拶をして帰宅します。だから私は骨を拾わないのかと思っていたのです。確かに遺族は骨を拾わないのですが、今、妻に聞いたら、燃え終わったあと、村に一人だけいる骨を拾う専門の人が、あとでお骨の一部を拾ってお寺に収めるそうです。
C)こういうときに使うテントや椅子なども全部、お寺からの無料貸し出しです。まあ、お寺がすべての儀式の手助けをしているわけです。子供が生まれてお七夜というのが日本の習慣ですが、タイにはそういう習慣はなくても生まれた子供の成長を祈願して祈ってほしいとお願いするとこれも喜んでやってくれます。自動車を買うと自宅へ行く前にお寺へ寄って安全祈願をして、結婚式のときのチョークみたいなやつで運転席の上あたりに何か呪文を書くのです。それをやらないと車は家に入れません。ちなみに家が燃えて住めなくなれば、村の住人は、これまたお寺にしばらく厄介になれるわけです。お坊さんが1軒1軒ご飯をもらいに来てこれに喜捨するのは、毎朝のことです。男は生涯のうち1度は必ずお坊さんになります。お坊さんの毎日が村人たちの生活と密着していて、隣のラーメン屋のおじさんが今度行ったらお坊さんになっていたりします。
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