「不法入国者をたたきだす」

2011.1.6補充
当時、石原都知事の発言を受け、入管当局などが5ヵ年計画で不法滞在者の摘発を強化していました。
当局は、平成15年から平成20年までの5ヵ年で一定の効果を挙げたとしています。この間、厳しい摘発があったのはもちろん、一方で、在留特別許可も多数許可されていました。
この5ヵ年計画を終えたことが、平成22(2010)年以降、在留特別許可の処理に長期間を要するようになったことの一因である模様です。
今後は、『在留資格に該当する活動をしているか(在留資格「技術」なのに単純労働に従事している。』とか、『夫婦が同居していない。外国人登録地に居住していない』などに力点を置いた摘発に移行する方針であると説明されております。


 
 
平成15年10月17日
首都東京における不法滞在外国人対策の強化に関する共同宣言
 
                                 
法務省入国管理局・東京入国管理局
東 京 都 ・ 警 視 庁
 
1 不法滞在外国人の現状
 我が国に不法に滞在する外国人は、過去10年間における50万人近い者に対する退去強制の実施等の懸命の取組にもかかわらず、いまだ約25万人(推計)に上っており、その約半数が首都東京にとどまっていると推測される。
 不法滞在者は、その多くが不法就労活動に従事しているほか、安易に金を得るため犯罪に手を染める者も少なくなく、さらには、暴力団等と結託し、あるいは犯罪グループを形成するなとして、凶悪犯罪に関与する者も増加しているなど、一部不法滞在者の存在が、 多発する外国人組織犯罪の温床となっているとの指摘があり、我が国の治安対策上、これら不法滞在者問題の解決が喫緊の課題となっている。
 
2 今後の具体的な取組み
 このような状況を改善するため、まずもって、首都東京の不法滞在者を今後5年間で半減させることを志向し、法務省入国管理局・東京入国管理局、東京都及び警視庁は、法務省刑事局・最高検察庁及び警察庁の参加も得て、その方策について検討を重ねた結果、相 互の連携を抜本的に強化するとともに、当面、以下のような取組みを多角的かつ総合的に推進することとした。
 
(1)不法滞在者の摘発強化と効率的な退去強制
 不法滞在者については、不法滞在期間の長短を問わず、これまで以上に積極的に摘発する方針で臨み、出入国管理及び難民認定法第65条を活用するなどして、早期かつ効率的に退去手続を進めるとともに、いわゆるリピーター等の悪質な不法滞在者に対しては、厳正な 処罰に向けた捜査を実施する。
 不法滞在者の摘発を飛躍的に強化するため、東京入国管理局と警視庁との連携を強化し、合同摘発の恒常化を図るとともに、警視庁警察官による不法滞在者に対する職務質問等の強化を図る。
 東京入国管理局において摘発・退去強制部門の人的体制の強化及び収容施設の効率的活用に努めるとともに、東京入国管理局から緊急に対応する必要があるとして留置嘱託依頼及び退去強制令書の執行依頼があった場合、警視庁において可能な限りこれに協力するな ど、業務支援に努める。
 退去強制に当たり、対象者が旅券を所持していない場合、大使館等から旅券の発給を受ける必要があるが、国によっては、対象者が帰国を希望しない場合は発給しなかったり、発給が遅延することがあるため、関係国に対する働きかけをより積極的に実施する。
 
(2)入国・在留資格審査の厳格化
 留学・就学、研修、興行、日本人の配偶者等の資格で入国する者の中には、在留資格は名目のみで、当初から不法就労を目的としている者が数多く存在しており、その手段も悪質巧妙化し、その資格審査が困難化してきているため、実態調査の強化をはじめとする審 査の厳格化を図るとともに、関係機関相互の情報交換を密にして関連事犯の取締りを強化する。
 そのため、東京入国管理局、警視庁及び東京都は、相互の連携を抜本的に強化し、東京入国管理局の審査部門における実態調査能力の強化をするなどの諸施策を検討する。
 
(3)不法滞在を助長する環境の改善と悪質事案の徹底取締り
 不法滞在者の多くは、不法就労をその滞在目的としているが、こうした状況を悪用して経済的利益を得ようとする雇用主、ブローカー等が、依然として不法就労を助長していることに加え、近年、旅券等を偽変造したり、日本人の配偶者等の在留資格を悪用するなど、 不法滞在及び不法就労助長の摘発を困難化させる手口が目立ってきているほか、不法就労によって得た経済的利得を海外送金するいわゆる地下銀行の存在が指摘されるなど、不法滞在を支える犯罪が増加している。
 これらの不法滞在を助長する環境の改善を図るため、不法就労助長罪による悪質な雇用主等の積極的な摘発等を継続的に推進する。
 
(4)その他
○ 首都圏における不法入国防止のため、東京都、千葉県、横浜市、川崎市、警視庁、千葉県警察本部、神奈川県警察本部、関東管区警察局、東京入国管理局、東京税関、横浜税関及び第三管区海上保安本部で構成された「東京湾保安対策協議会」を活用し、連携強化を 図る。
○ 留学生・就学生が関与する事件が増加傾向にあることから、これらを受け入れている教育機関に対する指導強化を図るため、東京都、警視庁、東京入国管理局等で構成された「留学生・就学生の違法活動防止のための連絡協議会」を設置し、留学生・就学生による 違法活動防止の徹底を図る。
○ 外国人登録証明書は在留資格のない不法滞在者等にも発給され悪用されているところ、東京都、警視庁、東京入国管理局、新宿区、渋谷区、豊島区で構成された「新宿・渋谷・池袋地区治安対策代表者会議」の幹事会において、これに関する実務的に有効な対策を検 討する。
○ 新たな不法滞在者の増加を防止するため、我が国における不法滞在者の送出国との積極的な情報交換を図るとともに、当該国における出国審査の厳格化についての働きかけを強化する。


| HOME |