これは、IST・請願の会MLの投稿内容を編集し、加筆したものです(島田雍士・編)。
| 外国人登録制度の廃止を! |
| 外国人に住民登録制度を! |
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1、 要望する法改正の趣旨 (1)住民基本台帳法第39条を改正し、外国人を住民登録の対象とすること。 (2)外国人登録法の全廃。 (3)出入国及び難民認定法第23条第1項ただし書きを、次のとおり改正する。 「ただし、住民基本台帳法により、住民登録した者は、この限りでない。」 ------ 要するに、 (1)外国人登録法の全廃により、外国人登録制度及び外国人登録証明書を廃止すること。 (2)現在、外国人登録されている外国人を全部住民登録する。 (3)住民登録した外国人には、旅券の所持義務を課さない。 以上の要望をするものです。 2、問題提起の動機 (1)独身??? ときどき、結婚相談所から電話があります。 「失礼ですが、どなたか独身の方はいらっしゃいますか。」 「いますよ。3歳の倅が独身ですが。」 「すみません、では、結構です。」 何度も同じ回答をしています。考えてみれば簡単です。 結婚相談所は、私が独身だと思っているわけです。 住民基本台帳は、誰でも閲覧できます。 結婚相談所は、それを閲覧します。そして、そこには私の妻となるべき人物が登載されていない。だから、私を独身だと思うわけです。 外国人に住民票がないのが悪い。 (2)市民権の証し 永住外国人地方参政権が成立しそうですが、外国人に参政権を与えるなら、住民票もほしいと思いませんか。 これって基本的な市民権だと思いませんか。 一人前の市民だという証といいますか。 外国人だって、参政権もほしいし、住民票もほしい。 要するに官庁関係の扱いで、なるべく日本人と同じにしてほしいわけです。 だって税金の請求だって何だって同じにくるんですから。 「住民税」を払っているのに「住民」じゃない?! 住民基本台帳には、参政権者の一覧表の目的もあると言います。 外国人に参政権ができると、その意味からも住民登録しないのはおかしいです。 (3)幼児が世帯主?! 前に仕事でこんなのもありました。 外国人の母親と2歳児の家庭です。 2歳児に国籍法3条による手続きで日本国籍を取得させました。 そうしたら、2歳児が世帯主になりました。 いくらなんでも不自然だと思いませんか。 (4) 父子家庭、母子家庭?? 住民票だけ見て、父子家庭や母子家庭だと思われて、民生委員の訪問を受け、 子供の養育の援助を申し出られたという話もときどき耳にします。 国際結婚家庭は、満足な一家だと思われていないんですね。 (5) 基本法である地方自治法の規定 外国人であっても、地方自治法10条の上では住民とされるべきですから、本来、 住民登録の上でも「住民」として、備考欄記載ではなく1用紙を起こして、 住民登録すべきものです。 同法10条と11条の比較において、 10条は、「住所を有する者」として住民全部を示し(国籍を問わない)、 11条は、住民のうち、(わざわざ)日本国民について選挙権を規定している ことからしても、10条の住民とは国籍の有無に関係ないと読むのが相当です。 3、外国人住民票モデル案
------------------------------------------------------------------------- ここでの考え方は、現行の日本人が登録されている住民票にそのまま外国人を登録するということです。 上記が、試作した外国人住民票のモデル案です。 現行の住民票に外国人をそのまま載せるといっても、細かく検討していくと様々な問題が出てきます。 外登証を廃止して、現行の日本人用の住民票に外国人を登載することを提唱しますが、モデル案作成上の疑問点等は次のとおりです。 (1) 本籍欄 「国籍A国」とする。 本籍欄に国籍を記載するとして、 現行、外登証は、大韓民国を「韓国」、朝鮮民主主義人民共和国を「朝鮮」としている。 これをこのまま「本籍欄」に書いて良いか。 現行、外登証が、中華人民共和国、中華民国ともに「中国」と記載されていることについてはどのように記載すべきか。 台湾出身者は外登証に「中国」と書かれて怒っている。 しかし、中華人民共和国側では、台湾を「中華民国」と書くことを「1つの中国論」によって反対する。 法務省見解・・・外登証の国籍は(国号ではなく)地域名である。 (それでは韓国、朝鮮を書き分けることは矛盾である) (2) 筆頭者欄 空欄とする。 戸籍筆頭者を記載する欄であり、外国人には戸籍はないから、空欄を妥当と考える。 日本人配偶者を記載する方法も考えられるが、外国人夫婦の場合など妥当性がない。 (3) 住民となった日、住所を定めた日 かつて外国人登録をした日を記入する。もしくは転居の日を記載する。 場合によっては、法施行の日を記載する可能性もある。 (4) 生年月日 西暦とする。 生年月日の記載方法については、現行の住民票はすべて和暦である。 外国人は、西暦か、和暦か、いずれかの選択制かがありうる。 一応モデル案は西暦記載とするが、もし、「外国人は西暦で統一」にすると、外国人であることを秘匿している人たちは反対するものと思う。 (5) 続柄 現行の住民票と同一の要領による。 例えば、一人世帯なら「世帯主」となる。 外国人であれ、日本人であれ、その世帯のスタイルによって、「世帯主」「夫」「妻」「子」など国籍に関係なく世帯内での身分関係により記載する。 外国人についても住民票を一枚起こすことになる。 (6) 在留資格、在留期限 備考欄に記載する。 この住民票案は、外国人登録証を廃止することを前提としている。 そのため、現行の外登証記載事項を全部住民票に記載することにすると、この方法がありうると考える。 (7) 通称名 備考欄に記載する。 氏名表記をそもそも本名以外は認めないのかという問題がある。 通称による氏名表記を認めるのか。認めないか。 氏名欄を本名としたときに、備考欄で通名表記をするのか。 後に記す住民基本台帳閲覧制度とも関連性がある。 (8) 編成日 改正法の施行日になるものと思われる。 4、氏名表記に関して(パスポートから住民票へ アルファベット?) 試作した 外国人住民票のモデル案 ここで、外国人の名前を「田中ノーイ」とし、 その夫の日本人を「田中太郎」としました。 住民票モデルに、日本語で「田中ノーイ」と出てくるのは、夫・田中太郎の戸籍の身分事項欄に妻の名として「田中ノーイ」とあるからそれを記載したものです。 ところで、このプランでは、外登証を廃止してその内容を全部住民票に移記することを念頭においています。 外登証では、パスポートの記載のとおりにしていますから、氏名欄は「TANAKA NOI」となっているはずです。 そうすると、住民票の氏名記載も「TANAKA NOI」とアルファベットになるのかという疑問があります。 この方のように、日本人の配偶者の場合には、配偶者の戸籍に日本語で外国人配偶者の氏名が記載されています。 この場合には戸籍の記載を流用する手段もあります。 一方、日本人の配偶者などでない場合には、日本語の表記がまだ公文書に記載されていない方もたくさんおいでになります。 こういう方々にも日本語の表記を強要するのかという問題があります。 「現地の言葉を日本語のカタカナに直す」 なかなか正しい表記は難しいし、アルファベットによる表記を望む方もおいででしょう。 「アルファベットによる住民票」 これも頭に置かなければなりません。 ときに、アルファベットを認めるときには、英文アルファベットのみを認めることになるのでしょうか。 5、氏名表記に関して(日本人の配偶者の場合) 日本人の配偶者である外国人の氏 国によって夫婦の氏については制度が違います。 以下、場合分けして記載してみます。 (1)夫婦別姓の国 例えば、漢字圏で夫婦別姓の韓国人の場合、婚姻しても改氏はないし、現行、外登証の表記も漢字です。 外登証から住民票へ移行するときも変りはありません。 日本人の氏が「田中」、韓国人の氏が「朴」ですと、住民票もそのまま「朴」になります。 これを「田中」にしたいときは「通称名での住民登録」を認めてもらう以外にないと思います。 もしアルファベットによる住民票記載が認められたときには、当然ですが「BOKU」ではなく「PAKU」とならなければなりません。 このあたりは、本人から住民登録官署にどのように表記するのか申告することになるのでしょう。 (2)夫婦同姓で外国人の氏が変更する場合 例えば、タイは「妻は夫の氏を称する」という国です。妻が必ず改姓するものとされています。 ここでは、夫婦同姓の国の場合の共通の問題として捉えますが、 A 、本国への婚姻届をしていない場合 B 、本国へ婚姻届をして改氏した場合 C 、配偶者の改氏の事実を日本へ届出した場合 この3ケースがあります。 《Aの段階》 日本での婚姻届は提出しても本国へは届出をしておらず、本国では改氏の事実がない場合です。このケースも少なからず散見されます。 このとき、仮に本国での氏が「POUNGPEE」としますと、パスポートも「POUNGPEE」、従って外登証も「POUNGPEE」となります。 日本人の戸籍には「ポアンピーと婚姻」とカタカナで出ます。 この場合、住民票へ移行すると、日本語表記の「ポアンピー」、アルファベット表記の「POUNGPEE」がありうるわけです。 日本名は通称でしか使用できないかと思われます。 《Bの段階》 本国へ婚姻届を出しますと、仮に日本人の氏が「田中」だと、本国でのパスポートは「TANAKA」となり、外登証も「TANAKA」となります。 本国への改氏の事実を日本の戸籍役場に届出していないと、日本人の戸籍上の配偶者の氏は「ポアンピー」のままです。 なお、健康保険証は「タナカ」となっています。 本国では「TANAKA姓」、日本の戸籍上では「ポアンピー姓」という奇妙な形ですが、このスタイルの方も決して少なくないようです。 この場合、住民票へ移行すると、様々な形が考えられます。 本国の表記に従い、「タナカ」「TANAKA」もしくは「田中」 日本の戸籍に従って「ポアンピー」あるいは「POUNGPEE」 外登証をそのまま住民票に移記するという考え方では「TANAKA」、アルファベットを避けて、日本語表記なら「タナカ」になりそうです。 《最終的なCの手続》 日本の戸籍役場へ本国での改氏の事実を届け出ます。この届のときに、漢字とカタカナを選択できますので、日本の戸籍に妻(夫)の氏名として 「田中」もしくは「タナカ」が記載されることになります。 健康保険証は、戸籍で漢字を選択すると「田中」となります。 この場合、住民票へ移行すると、日本人配偶者の戸籍に記載した区別に従い、「田中」もしくは「タナカ」で住民票を起こすことになるのでしょう。 アルファベット表記なら「TANAKA」になります。 仮に、戸籍のほうで「タナカ」を選択したとしても、住民票で「田中」の漢字表記にできないというのも問題かもしれません。 (3)夫婦同姓で氏の変更がない場合 外国人の氏を「SMITH」とします。 日本人の方が「スミス」と改氏することになりますが、日本人の氏については、ここでは扱いません。 日本人の戸籍には「スミスと婚姻」と出てきます。 外登証は「SMITH」ですから、これを住民票に移行すると日本語(カタカナ)表記なら「スミス」、アルファベットを認めるなら「SMITH」となります。 これ以外には考えられないように思います。 (4)ダブルネーム ヨーロッパあるいは南米においては「合流思想」というものが存在します。 つまり、婚姻により、「夫の名前・A」と「妻の名前・B」が合流する。 婚姻後の配偶者あるいは子の姓や名が、”AB”となるという制度(慣習)です。 これを”ダブルネーム”と呼ぶこともあるようです。 この詳細と日本の住民登録制度との関係については、今後も研究して追って発表したく思います。 6、氏名表記に関して(通称による登録と変更許可) 通称による住民登録を認めた場合、登録名の変更は許されるのか。 (1)今の外登証・外国人登録済証明書・印鑑証明書に出てくる通称ですが、 この登録方法がかなりいい加減なので、通称による住民登録となると、かなり厳格な審査が必要になるだろうということがあります。 つまり、今の通称登録は、友達などから来た手紙を持っていけば、それを証拠として、本名と何の関係もなくても通称登録ができるのです。 こういう通称が良いなと思ったら、その名前で友だちに葉書を出してもらえば良いのです。葉書1枚です。 これに対して、日本人配偶者の戸籍に載っている名前を通称とする場合などは、氏名としての根拠があると言えます。 (2)住民登録に用いる氏名については、日本人配偶者の戸籍に載っている氏名、パスポートの氏名、現在の外登証の氏名あるいはそれらのうちの一部など、 ある程度、自分のことは自分で決められるという体制が欲しいのですが、 「国家が国民あるいは住民を管理する」という機能からすると、例えば氏名の変更はなかなか難しくできています。 家庭裁判所では、「前科がわからなくなるとか、借金を免れる原因になるとか、そういう理由で氏名変更は難しい」と、説明しています。 一回決めたらなかなか変更はできなくても良いが、最初に決めるときには自己の意思を尊重してもらえるように訴えたく思います。 (3)ところで日本人は、住民票に記載される氏名表記を自分で決めることは出来ません。 住民票の氏名は戸籍の氏名を反映したものですから、戸籍が変更されなければ住民票の氏名を変えることは出来ません。 戸籍の氏名が変更されるのは、1つには、法律上の身分変動があった場合、即ち、婚姻、離婚、養子縁組などがあった場合です。 もう1つは、法律上の身分変動がなく、「呼称」を変えたい場合です。 この場合には、家裁による戸籍の「名の変更」もしくは「氏の変更」の許可を得なければなりません(戸籍法107条、107条の2)。 (4)外国人に住民登録制度が導入された場合において、法律上の身分変動があった場合には、それを証する本国の諸証明、 例えば、戸籍、住民票に相当する書類、婚姻・離婚証明、養子縁組証明、旅券などがあれば、変更可能として良いと思います。 (5)一方で、法律上の身分変動がなく通称による住民登録の「呼称」を変更したい場合はどうでしょうか。 通称で住民登録したものの、後で本名による登録をしたいという場合です。 日常、外国人であることを秘匿して生活している方が、例えば「田中」という「通称」で住民登録したとします。 これを後になって本名の「李」で登録したいと考えた場合です。 日本人の場合、法律上の身分変動なく住民票の「呼称」を変更したいと思えば、上記のとおり、家裁の許可が必要とされるわけで、 この場合、「通称使用」で、少なくても5年間の使用実績の証拠提出を求められます。 この点、日本人の場合とのバランスの問題がありますので、外国人がいったん、通称で住民登録してしまった場合には、 この「呼称」を変更するには家裁の許可を得る必要が出て来るのかという問題があります。 7、住民登録の対象となる外国人の範囲 外国人を住民登録するとしても、全部の外国人を登録するのかという疑問があります。いろいろな説がありえます。 A、永住者・特別永住者とする(地方参政権を得られる者) 考えておかなければならない問題として、現在の外国人「管理」に関しては、 *入管法23条による旅券所持義務(ただし、外登証所持の場合は除外) *外登法3条による外登義務(ただし原則90日以上の滞在)と13条の外登証携帯義務があります。 よって、外国人は、 (a) 旅券を所持すべき者 (b) 外登証を所持すべき者 の2つに分かれることになります。 最初にこの問題を考え始めたとき、永住者地方参政権との関連が頭にあり、住民登録には選挙人名簿の機能もあることから、Aが妥当かと思ったのです。 しかし、 (1) 外登証の所持義務を含めて、困惑しているのは他の外国人も同じです。 (2) 外国人登録している外国人の一部だけ住民登録への移行をすると、 外国人は、 (a) 90日以下滞在の旅券所持者 (b) 外国人登録者 (c) 住民登録者 の3つに分かれ、事務が煩雑となって行政当局の賛成を得にくいことが考慮されます。 よって、AとBは避けたいと思います。 (3) 90日以下の滞在者は、住民登録させることが当人にとってかえって負担であろうと考えるので、DかFから選びたいと考えます。 (4) Fは不法滞在者を含むので、反対の多いことが予想されます。 しかし、現在、不法滞在外国人で外国人登録するのは、日本に長く住むつもりで日本人の配偶者などになったりしている人たち、あるいは長く日本で働いて特別に在留資格を得ようとしている人たちです。 普通の不法滞在者は、ほとんど役所関係から逃げ隠れするだけで、外国人登録はしません。外国人登録すること自体、日本政府から認知してほしいと願っている外国人なのです。その人たちは、永住予定者として住民登録に切り替えて良いと思います。 結局、現在の意見はFで、 外国人登録すべき外国人全部を住民登録に移行するのが適当であろうと考えるに至っています。 8、住民基本台帳閲覧制度 現行法では住民が搭載されている住民基本台帳を一般市民が閲覧できることになっており、外国人も住民登録となりますと、閲覧の対象になるものと思われます。 先日、現実の台帳を市役所で閲覧してきましたが、記載内容は、 *住所 *氏名(カタカナ及び漢字) *生年月日(和暦) *性別 です。 現在の外国人登録原票は非公開ですから、これとの比較で抵抗を感じる外国人が多数いるのではないかということです。 特に、外国人であることを秘匿し、日常、日本名(通称名)で生活している人たちからは反対の声が上がるものと思います。 そうすると、台帳閲覧制度は維持するものの、本人の申請により、通称名での台帳搭載が認められなければなりません。 その場合は、公開しない、本名の台帳をもう1冊作る必要が出て来るものと思われます。 9、参考(印鑑登録証明書、国民健康保険) (1)現行の印鑑登録証明書 現行の印鑑登録証明制度には、国家法がなく、各市町村の条例によっていますが、大体どの自治体も同じような表記になっているものと思われます。 日本人の印鑑証明書と外国人のそれを比較すると、相違点は、外国人の場合、 (1)氏名欄に、本名を記載したほか括弧書きで通称名が記載されている。 (2)生年月日が西暦であること。 以上です。 外国人登録証明書が住民票と違って「居住地」とあるのに対して、印鑑登録証明書は外国人でも「住所」です。 外国人と日本人をほとんど差別していない印鑑登録証明書の存在は、外国人住民登録制度導入の一つの参考になるであろうと思われます。 (2)国民健康保険 国民健康保険に関しては、1年以上の在留資格のある外国人は、国民と同様に加入資格があります。 特に福祉分野での地方行政においては、「住民」として扱っている分野も多く見受けられます。 例えば、在留資格のない外国人(幼児)であっても、その養育をする者に助成金を交付するなどの制度もあります。 地方レベルでは、既に外国人を「住民」として迎える準備が十分に整っているものと思います。 10、旅券または外国人登録証明書常時携帯義務 旅券所持義務と外国人登録証明書を所持するときの旅券所持義務免除規定は次のとおりです。 (旅券又は許可書の携帯及び呈示) 入管法第23条第1項 「本邦に在留する外国人は、常に旅券・・・を携帯していなければならない。 ただし、外国人登録法による外国人登録証明書を携帯する場合は、この限りでない。」 外国人登録証明書の所持義務には免除規定がありません。 (登録証明書の受領、携帯) 外国人登録法第13条 第1項 「外国人は、・・・登録証明書を・・・、常にこれを携帯してなければならない。ただし、16歳に満たない外国人は、登録証明書を携帯していることを要しない。」 法務当局 は、外国人登録証明書に関して、 *登録・携帯の義務のみが存する。外登証の交付請求権その他の権利性は全くない。 *外国人登録証明書の携帯義務は、入管職員が、即時その場で在留資格の有無や在留期間を確認するためである。 としています。 11、国連の勧告と警察の恣意的運用 外登証の常時携帯義務及び違反者に対する処罰については、国連人権規約委員会から再三の勧告を受けています。 同委員会が問題視しているのは、外国人にのみそのような義務を課し、日本人には同様の義務を課していない点にあるようです。 警察庁外事課執務資料「外国人登録法の運用について」(2000年3月)では、 「特別永住者以外の外国人であっても、不携帯事案の処理に当たっては、場所的、時間的条件や、被疑者の年齢、違反態様等を総合的に判断して、従来通り常識的かつ柔軟な姿勢で処理すべき事」 「従来、他の犯罪に関連する等の事由もなく、事件処理になじまない場合には、始末書等による警告指導措置をとる事とされていたところであり、特別永住者を除く外国人については、引き続き同様の措置をとる事とする」 としています。 このような国連勧告や警察庁通達等によって、外登証の所持義務違反については柔軟な対応がされていますが、かえって、外登証ではなく旅券の所持義務違反を問われるケースが急増し、逮捕者も出ています。 外国人登録をしている外国人が常時旅券を所持しているはずはなく、突然、旅券の提示を求められても、その期待可能性がないというべきです。 警察は、旅券不所持を理由に、自宅近くで住所氏名が明白な外国人を逮捕することがあります。 こういった警察の恣意的な「旅券不所持罪」の運用を巡って、 訴訟が提起されています。 12、外国人登録証明書もしくは身分証明書の存在価値 国連が勧告するように、外国人だけ登録証の所持義務と罰則を課するのはおかしいです。 日本人と外国人に同様に身分証明書の携帯義務を課し、罰則を科すなら平等と言えますが、およそそのような国家による国民管理・住民管理は歓迎されざるものです。 やはり、日本人、外国人の区別なく所持義務を課さないことにするべきです。 そうすると、外国人登録証明書その他の身分証明書を全部無くしてしまって良いでしょうか。 しかし、外登証は、前記10にいう 法務当局の存在目的のほか、 現実には、銀行預金口座開設、郵便局からの送金、図書館の貸出しカード作成、レンタルビデオの会員カード作成など私生活に有用な身分証明書だから、廃止になれば不便である、という意見も多数聞かれます。 そうであれば、日本人、外国人を問わず、希望者からの請求による身分証明書の発 行がなされたら良いのではないでしょうか。 それが具現しつつあるのが、次項の 市民証の例です。 13、外国人登録証明書に代わる市民証 日本人、外国人に関係なく、権利として発行される市民証が各地の自治体から発行されるようになってきました。 ざっと検索すると、下記のとおりあるそうです。 現在の外登証写真貼付及び所持義務は16歳以上(外登法13条)です。 何もこれにあわせる必要はないですが、社会生活で、写真つき身分証明書を必要 とする年齢以上の者が請求できるようにしたいものです。 1、交付可能を15歳以上か無制限とする。 2、国籍条項を入れない市民証にする。 この2点を訴えたいと思います。 ------ ◎若い人も対象 留萌市民証(年齢無制限)紹介記事 蒲郡市民証(15歳以上) 羽曳野市民証(15歳以上) 相模原市民証(15歳以上) 青梅市民証(20歳以上) みやこ市民証(20歳以上) ◎対象年齢不明 石狩市民証 上田市民証 北広島市民証 池田市特別市民証 宝塚市市民証(市民課の業務) 大和市民証(紹介記事) 酒田市(市民課住民係の業務) ◎高齢者向け 豊川市市民証(60歳以上) 池田市民証(60歳以上) 泉南市(60歳以上) 調布市民証(65歳以上) 豊中市シルバー市民証(65歳以上) 紹介記事 □検討中 佐賀市 大曲市 静岡市(高齢者) 伊丹市民証(高齢者) ------ さて、こういった市民証を所持していて、外登証を所持していなかった場合に、入管法23条の旅券所持義務違反もしくは外登法13条の外登証携帯義務違反で逮捕されないのかという疑問があります。 不所持の場合、これらの構成要件に該当することになると思いますが、市民証であれ、保険証であれ、何らかの身分証明書を所持しているのに逮捕したとなれば、捜査不当の可能性があります。 刑訴法217条に現行犯逮捕に関する規定があります。 「30万円(刑法・・の罪以外の罪については当分の間2万円)以下の罰金・・ に当たる罰の現行犯については、犯人の住居若しくは氏名が明らかでない場合 ・・・に限り、適用する。」 ということなので、入管法の旅券不所持(10万円以下の罰金)もしくは外登法の外登証不所持(20万円以下の罰金)での逮捕は理論的に可能と解されます。 同様にして、通常逮捕(刑訴法199条)は可能と解されますが、緊急逮捕(同法210条)は許されません。 しかし、理論的に逮捕が可能であっても、旅券、外登証以外の身分証明書を所持 していて、住所氏名が明確なのに逮捕すれば、およそ不当で権限濫用に該当する ように考えますが、いかがでしょうか。 14、住民票備考欄に外国人配偶者を記載 総務省の指示等を受けて、外国人配偶者を住民票の備考欄に記載する自治体が増えてきています。 しかし、たとえ、備考欄記載が確立しても、外国人は住民基本台帳には記載されません。 一般人が台帳を閲覧したときには、外国人は"幽霊"のままです。台帳上、外国人配偶者の名前は出て来ません。 国際結婚者が、台帳閲覧者から"独身"と見られる状況は変りません。 これでは、全く問題の解決になりません。 私たちの目標とするところではないことを明言した上で、「備考欄記載」について、会員各位からの投稿を編集してみます。 なお、MLでは、「世帯主制度」に対する疑問が呈され、「世帯主は女性差別」との意見も出されています。 追って、世帯主制度の改変も提案されなければならないでしょう。 住民基本台帳法は、昭和42年7月25日公布され(同年11月10日施行)、その第39条で外国人の住民登録を排除しました。 この法施行が、住民登録から外国人を排除したことによって、前記2に記載したような 父子家庭、母子家庭などの誤認の弊害があり、住民からの批判も相次ぎました。 立法当初からこのような矛盾をはらんでいたので、下記(1)(a)の民甲通達で、「外国人夫が世帯主」との備考欄記載をしてきたのです。 (1)通達等 (a) 法務省民事甲第2671号、昭和42年10月4日住民基本台帳事務処理要領 「住民票の備考欄に『外国人夫が世帯主である』という記載が可能」とした。 (法施行と前後して出されている) (b) 平成9年自治省電話回答 「日本人男の外国人配偶者を備考欄に記載することを求められた場合、これを記載して差支えない」とした。 (c) 平成13年総務大臣政務官の指示 「住民票の備考欄に外国人妻の氏名を記載する」よう、全国の自治体に徹底した。 (d) 総務省自治行政局 住民票備考欄に記載が可能であることを市町村に徹底した。 全国の自治体向け実務情報誌「住民行政の窓」(平成13年10月号)でこの問題を取り上げ、「当該住民から要望があった場合については、原則記載することが好ましい」とした。 (2)各自治体の取扱例 (a) 平成14年1月、関東圏の役場で外国人妻の備考欄記載を申請した結果、次のような記載がなされた。 個人の氏名は、外国人住民票のモデル案による仮名。 ---------- 備考欄 田中太郎の配偶者 TANAKA NOI 生年月日1970年1月1日 通称名 田中花子 ---------- (b)「世帯主でない国際結婚している外国人配偶者を備考欄に記載した前例はない」と回答した自治体(長野市の例)。 一切外国籍妻の備考欄記載を受け付けない市町村(熊本市の例)。 (c) 母親が外国人で子供が日本人。子供だけが住民登録。外国人母が事実上の世帯主。 住民票の備考欄に「外国人母が世帯主である」といった記載をすることがある。 (d) 夫は自衛隊員で転勤の際息子と外国籍の妻は自宅のある町に残った。 6才の長男が世帯主。 母親は備考欄で事実上の世帯主。「事実上の世帯主 ヤマモト マリ」 (e) かつて、夫は学生で外国籍妻は備考欄記載。「事実上の世帯主 山本万里 (漢字)」 なお、この妻の名前は、パスポート上「Mari Smith Yamamoto」 現在、夫が世帯主で妻は備考欄記載「Mari Smith Yamamoto (山本万里)」 (f) 帰化後の住民票検証 住民票の写しを取ったら「備考欄」に「帰化」の記載がなされた例 |
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