COLUMN

 

 13    婚 姻 要 件 具 備 証 明 書
更新日時:
2002/06/13
 
 
日本人と外国人が、日本式の婚姻をする場合に、戸籍役場(監督法務局)が、
在日大使館発給の「婚姻要件具備証明書」の添付を強要するため、手続が滞っ
てしまう例があります。
それも、法務局によりその対応が区々まちまちであり、不平等感を強めており
ました。
 
殊に、アジア系の外国人(配偶者となる者)には、滅多に短期滞在査証は発給
されませんから、在日大使館の書面の添付を求めるのは無理があります。
この場合は、日本式の婚姻が不可能になることもあります。
 
この問題についていろいろ情報を集めていたのですが、総務省の下記サイトを
紹介してくださる方がありました。
「国の行政に対する苦情をお聞きします」
 
最近の関東圏の市役所では、
「タイ国は婚姻要件具備証明書を発給する国」という認識で市役所の扱いが固
定してきています。
特に在東京大使館から近い関東近県でその傾向が強いようです。
 
その理由は、
1, 2001年4月以降、タイ大使館が婚姻要件具備証明書を発給するように
 なったこと。
2, 本国においても、婚姻要件具備証明書を発給する郡役場が増加していること。
にあると思われます。
 
 
結局、婚姻要件具備証明書が発給されるようになってしまったために、婚姻届が
受理されづらくなったということになります。
 
婚姻要件具備証明書によらず、独身証明書と申述書で受理してもらうことが、
容易でなくなってきています。
 
昨年あたりまでは、
「本来、婚姻要件具備証明書を添付しなければならないが、その発給を受ける
のが困難であるから、当該証明書に代えて、次のとおり宣誓する。
私は、タイ国籍を有し、独身であり、その他、タイ国法上婚姻できる要件を備
えている」
という程度の申述書で通っていたのですが、現在関東圏ではこれでは通らなく
なってきています。
 
要は、申述書の書き方によるわけで、
「どうして、婚姻要件具備証明書を添付できないのか」
添付できないことにつき、やむを得ない特段の事情があることを、具体的に説
明する必要があります。
 
独身証明書で通るかどうかは、申述書の書き方如何になったと言えます。
 
以下ご覧いただければおわかりのとおり、水戸地方法務局については、
婚姻要件具備証明書に関しては、在日大使館発給のものではなく、
「タイ郡役場発給書面に外務省認証のあるもの」で足るという方向に直させま
したが、大使館発給のものを強要するところがあるかもしれません。
 
そういうところがあれば、早速に態度を改めさせるよう働きかけるつもりです。
 
以下、長いですが、総務省及び法務省とのやり取りの経緯を転載します。
 
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Date: Mon, 22 Apr 2002 19:21:46 +0900
Subject: 水戸地方法務局指導の渉外戸籍事務取扱について
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初めまして。
 
「国の行政に対する苦情をお聞きします」
のサイトを拝見してメールを差し上げます。
 
・苦情の内容  下記のとおり
・氏名     島田雍士
・住所     栃木県*********
・電話番号   090-9148-0430
・mailaddress  *************
 
「苦情の内容」
 
・要旨 水戸地方法務局指導の渉外戸籍事務取扱について
水戸地方法務局では、日本法による日本人とタイ人の婚姻届添付書類として、
在日タイ大使館発給の「婚姻要件具備証明書」の添付を要求しているが、
これは、タイ人が日本に在住していない限り添付不能であるから、この指導を
改めていただきたい。
 
・詳細
私は、栃木県行政書士会会員で、主に栃木県と茨城県関係者の国際結婚などを
業務内容とする行政書士です。
渉外婚姻届の際に添付を求められるいわゆる「婚姻要件具備証明書」に関して
は、発給国によって様々な形態があるのは周知の事実です。
 
タイ国については、在タイ日本大使館の説明によると、
 「日本で先に婚姻手続をする場合、配偶者になるタイ人女性(男性)は、タイ
 国の法律に基づいて婚姻できる資格を有しているという内容の書類(婚姻要
 件具備証明書)及び、国籍を証明する書類(住居登録謄本)を用意し、本邦
 役場に届け出なければなりません。」
とあり、
 
婚姻要件具備証明書は、
 「タイ国の法律に基づいて婚姻できる資格を有している」
という内容が記載されていれば足ることになります。
 
現在、ほとんどの法務局では、
 「婚姻要件具備証明書と住居登録証をタイ国・市郡役場で入手し、それに
 タイ国外務省の認証を受けて、婚姻届と共に本邦役場に提出する」
という方法で、日本法による婚姻届を受理しております。
 
ところが、水戸地方法務局においては、
 「在日タイ大使館は2001年4月から婚姻要件具備証明書を発給するようになっ
 た。大使館発給の婚姻要件具備証明書と住居登録証を添付すること」
と指導しております。
 
これに従えば、タイ国・市郡役場発行の婚姻要件具備証明書を在日タイ大使館
に持参し、新たに大使館から「婚姻要件具備証明書」の発給を受ける、
という手順になります。
 
しかしながら、
在日タイ大使館は、タイ人が日本に在住していない限り、
「婚姻要件具備証明書」を発給しておりません。
 
---
2002年4月22日 在日タイ大使館 回答
1、当大使館では、婚姻要件具備証明書は、夫となる者と妻となる者が二人で
 出頭しないと発給できない。
  タイ人が、タイ在住では発給の見込みはない。
2、この場合に、日本の戸籍役場が、どうしても大使館発給の婚姻要件具備証
 明書を添付するように求めた場合には、日本式の婚姻は不可能である。
3、その場合は、日本人がタイへ渡り、タイ式の婚姻をするほかにない。
---
とのことです。
 
このようなことですので、
水戸地方法務局の指導に厳格に従うとすれば、
日本人が在タイのタイ人と婚姻する場合には、タイ式の婚姻をするしかないわ
けです。
タイ式婚姻方法をここで事細かに説明するつもりはありませんが、タイ式婚姻
は、書類の数が膨大で、タイに相当程度滞在しなければならず、時間的経済的
負担が大きいのは言うまでもありません。
 
また、他の法務局では「大使館発給に掛かる婚姻要件具備証明書」を要求せず、
水戸地方法務局のみこれを要求するのは、法の下の平等原理に反します。
 
以上により、
 
水戸地方法務局に対し、他の法務局同様、
「タイ国市郡役場発給の婚姻要件具備証明書に同国外務省の認証を受けたもの」
で足る、と指導を改めるよう求める次第です。
                                (以上)
 
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Date: 26 Apr 2002 10:49:00 +0900
Subject: Re: 水戸地方法務局指導の渉外戸籍事務取扱について
----
 
島田雍士 様
 
 このたびあなたから申出のありました御相談「水戸地方法務局指導の渉外戸籍
事務取扱について」は、当事務所で受け付けましたのでお知らせします。
 今後関係機関から説明を聴くなどの対応をいたしますが、多少日数を要します
ので予め御了承ください。
 なお、下記の2点について確認させていただきたいので、お知らせください。
 
1 具体的にどの市町村窓口において、在日タイ大使館発給の「婚姻要件具備証
明書」の添付を要求されましたか。また、その際、「タイ国市郡役場発給の
婚姻要件具備証明書に同国外務省の認証を受けたもの」では受理できないとい
う理由についてどのような説明を受けましたか。
 
2 あなたから「現在、ほとんどの法務局では、「婚姻要件具備証明書と住居
登録証をタイ国・市郡役場で入手し、それにタイ国外務省の認証を受けて、
婚姻届と共に本邦役場に提出する」という方法で、日本法による婚姻届を受理
しております。」との情報を提供していただいておりますが、具体的には、
どの市町村では「タイ国市郡役場発給の婚姻要件具備証明書に同国外務省の
認証を受けたもの」で受理してもらえましたか。
 
 当事務所といたしましては、あなたの実体験に基づいて、申出にありました
水戸地方法務局管内と他の法務局管内での取扱いの差異について検討したい
と考えております。
 
総務省 茨城行政評価事務所
行政相談課 *******
 
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Date: Fri, 03 May 2002 12:16:55 +0900
Subject: 情報公開請求
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昨日法務省へ行きまして、情報公開請求書を2通持参しました。
関心のある方も少なくないと思いますので、掲載しておきます。
・・・1件目省略・・・
(2件目)
請求する行政文書の名称等
 
渉外婚姻届に関し、日本人が外国人と、日本式の婚姻(創設的婚姻届)をなそうと
する場合に、添付を求められる必要書類の中で、原則として、在日大使館発給に
掛かる「婚姻要件具備証明書」の提出を求めるよう指示した文書類。
尚、存在すれば、下記文書を含む。
婚姻の相手方である外国人のうち、タイ人については、在日のタイ人と在タイの
タイ人を区別し、在タイのタイ人(日本に滞在していないタイ人)に関しては、
在日大使館発給の「婚姻要件具備証明書」の添付を要しないとする指示文書類。
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これは、このMLでご経験を伺っている「婚姻要件具備証明書」の件です。
 
前段は、このMLでも他のMLでも出ているのですが、
日本人が外国人と婚姻するに当たっては、「在日大使館発給の婚姻要件具備証
明書」の添付を原則とする、との趣旨の指導をなしている役場が複数ある模様
なので、その文書の開示を求めたわけです。
 
ところが、法務省民事局曰く、
「そういう指示文書類を出したことはない」とのことです。
つまり、法務省としては、本国官憲発給の書面(外務省認証済)と在日大使館発
給の書面に差を設けていないわけで、どちらでも問題なく受理できるという見
解です。
 
これは、ある意味では朗報というべきで、役場が「在日大使館発給書面」の提
出を求めた場合でもこれを拒否でき、管轄法務局が同様の指導をしても、
「法務省本省がそういう指示をしていない」、と突っぱねることができること
を意味します。
 
これを機に、「本国官憲発給の婚姻要件具備証明書(外務省認証済)で足る」
とするよう十分申し入れてきました。
 
尚書以下の後段は、茨城県の某役場職員が、
「日本に滞在しているタイ人には在日大使館の書面を求めているが、在タイの
タイ人には求めていない。それはそのような指示文書があるからだ」
と説明したので、そのような文書の開示を求めたのですが、
法務省民事局曰く、
「そういう指示文書類を出したことはない」とのことです。
これも、地方法務局の指導を受けた役場職員の発言と法務省本省の回答が不一
致でした。
 
法務省本省は、在日のタイ人と在タイのタイ人を区別していません。
どちらにしても、「本国官憲発給の書面(外務省認証済)」で足るとの認識です。
 
タイ人は、滅多なことでは婚姻前に短期滞在査証で来日することはできないの
ですから、在日大使館発給の書面を強要しないように、十分申し入れてきました。
 
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Date: Wed, 01 May 2002 11:26:45 +0900
Subject: Re: 水戸地方法務局指導の渉外戸籍事務取扱について
---
 
総務省 茨城行政評価事務所
 行政相談課 ****様
 
こんにちは。先日メールを頂戴しました島田と申します。
 
下記メールに関してですが、先般、私が申し出た
 
・要旨 水戸地方法務局指導の渉外戸籍事務取扱について
水戸地方法務局では、日本法による日本人とタイ人の婚姻届添付書類として、
在日タイ大使館発給の「婚姻要件具備証明書」の添付を要求しているが、
これは、タイ人が日本に在住していない限り添付不能であるから、この指導を
改めていただきたい。
---
これそのものについては、撤回することにします。
その理由は、次段落以下のとおりです。
そして、改めて、
  【要旨】
 「婚姻要件具備証明書」に関しては、タイ人が日本に滞在してい
  てもタイに滞在していても、タイ郡役場発行の、
 「『独身であり、タイ国法上婚姻能力を有する』と書かれた書面
  にタイ国外務省の認証のあるもの」で足る。
 と実務を統一していただきたい。
と申し出ます。
 
・先般の申出を撤回する理由
先般申出の直接の動機になった茨城県内の複数の役所に再度確認したところ、
---
1、日本にいるタイ人の婚姻とタイにいるタイ人の婚姻は、区別している。
2、日本にいるタイ人の場合、在日大使館が昨年から婚姻用件具備証明書を発
 給するようになったので、これを添付するようにお願いしている(そういう
 法務局の指導がある)。
3、タイにいるタイ人の場合には、大使館の証明書は求めていない。
4、日本にいるタイ人が、大使館の証明書を持参しなかったときは、受理照会
 に回すのではなく、大使館の証明書を取得して再度提出するよう、お願いし
 ている。
---
 
このようなことですので、私が申し出た趣旨
「在タイのタイ人の婚姻について大使館の証明書を強要しないこと」
これそのものについては、茨城県内では今のところ問題がないように見受けら
れます。
 
ですが、実質的には、問題点はまだいくつか残っています。
 
1、日本にいるタイ人であっても、大使館・領事館から遠方であり、大使館等
 に出頭するのが困難である場合、費用も時間も大変ですから大使館の証明書
 添付につき、ご配慮願えないか、ということです。
 
2、役場職員は、タイ人が婚姻前に来日することの困難さを全く理解していな
 い点が挙げられます。
 茨城県の役場職員は、「タイ人には滅多に短期査証は出ません」と言うと驚
 いていました。
 「婚姻前に短期査証で日本に来て、婚姻準備のために大使館で書類作りをする」
 これをなすのは、査証免除国を除いて困難であり、査証が滅多に発給されない
 タイ人にはほぼ不可能なことだということを全く知りませんでした。
 国際結婚手続について素人でない戸籍役人の認識ですので、この辺の啓蒙・
 宣伝活動の必要性を感じました。
 
3(1)茨城県のある市役所では、タイ郡役場発行の、
 「『独身であり、タイ国法上婚姻能力を有する』と書かれた書面に外務省の認
 証のあるもの」
 (これがまさに在タイ日本大使館の説明する「婚姻要件具備証明書」なのですが)
 これを持参したら、
 「婚姻用件具備証明書を添付できないことの陳述書」の提出を求められました。
(2)また、上記4の指導によりますと、(1)の郡役場発給・外務省認証済の
 「婚姻要件具備証明書」を持参しても、更に在日大使館発給の「婚姻要件具
 備証明書」の提出を求める趣旨です。
 
・どうしてこのように屋根の上に更に屋根を重ねるような真似をす
 るのか。
・本省であるタイ外務省の認証書面では不可で、その出先である
 (格下の)大使館の書面の方を信用するのはなぜか。
 
という疑問があります。
 
この点について茨城県内の役場職員は、
「外務省の書面が信用できないというわけではないが、日本で作られたものの
方が安心できる」
という趣旨のようです。
 
これを善解しますと、
 
・書面の信憑性に関して疑念を生じたときに、国内で作ったものなら簡単に真
 否の確認ができる。
・外国で作られたものは、その確認作業が困難・煩雑である。
 
という趣旨に受け取れます。
 
しかし、そんなことを言っていますと、ほとんどが外国で作られる
「旅券は信用ならないのか」ということになってしまいます。
タイ外務省の認証印、いわゆるガルーダの認証は、旅券発給部門のフロアで処
理されているのですから、尚更のことです。
 
そこで改めて、次のように申し出ることとします。
 
在タイ日本大使館の説明にあるように、「婚姻要件具備証明書」に関しては、
(タイ人が日本に滞在していてもタイに滞在していても)
 
タイ郡役場発行の、
「『独身であり、タイ国法上婚姻能力を有する』と書かれた書面に外務省の認
証のあるもの」
で足る。
と実務を統一していただきたいのです。
 
もちろん、在日タイ大使館が発給した「婚姻要件具備証明書」を提出しても差
支えないものとします。
 
尚、先般、私が申出の趣旨とした、
「在タイのタイ人の婚姻について大使館の証明書を強要しないこと」
に関しては、水戸地方法務局については撤回しておきますが、
日本のどこかで、現在でも在タイのタイ人に、
在日大使館発給の「婚姻要件具備証明書」の提出を求めている法務局がありま
す。これがどこなのか、電子メールでの相談範囲なのでまだ地域までは特定で
きておりません。
 
尚、貴官から「具体的にどの市町村窓口において」とのご質問をいただいてお
りますが、役場の職員各位と打ち合わせをしたところ、
「役場の名前は総務省に出さないで欲しい。当役場は法務局の指示どおりに処
理しているだけだ」
とのことですので、遺憾ながら市町村名は伏せさせていただきたく存じます。
 
また、聞くところによりますと、在日のタイ人と在タイのタイ人を区別し、
「在タイのタイ人には在日大使館発給の婚姻要件具備証明書の添付を求めない」
とする、通達・通知類が出されているそうです。
よって、これを、情報公開法の規定による行政文書開示請求その他の方法により、
明らかにしたく存じております。
これにより、また、検討の余地が生じる可能性もあります。
 
具体的に貴官のご質問にお答えせず、申し訳なく思っております。
 
今回、別途の申出をなしたつもりでおりますので、ご検討くださる
よう、お願い申し上げます。
 
              平成14年5月1日  島田雍士
 
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Date: 10 May 2002 10:39:00 +0900
Subject: 水戸地方法務局指導の渉外戸籍事務取扱について
---
 
島田雍士 様
 
 平成14年5月1日付けでお申出のありました行政相談
「水戸地方法務局指導の渉外戸籍事務取扱について」の回答いたします。
 
 当事務所が申出内容を水戸地方法務局に通知したところ、下記のとおり
回答がありました。
 結論として、水戸地方法務局では、「タイ人につき在タイ、在日により
区別して官憲からの婚姻要件具備証明書を添付するよう指導はしていないが、
一部の市町村で取扱を誤解していないとも限らないことから、今後管内の市町
村に対し取扱の徹底を図りたい」としております。
 当事務所といたしましては、今回のお申出では個別具体的な市町村名が
明らかでないことから、特定の市町村に対する指導については、あっせんを行
いませんが、本件については水戸地方法務局が管内の市町村全体に取扱いの徹
底を図ることで改善されるものと考えます。
 なお、御不明の点があれば、水戸地方法務局戸籍課
(電話******* ****課長)までお問い合わせいただければ、
詳しく御説明しますとの連絡を受けておりますので申し添えます。
             記
 (水戸地方法務局の回答)
 「日本において日本人とタイ人が婚姻する場合の取扱いについて」
 
 まず、一般的な話をしますと、日本人と外国人が日本において婚姻する場合
は、法例第13条2項により、婚姻の形式的要件は婚姻挙行地の法律によると
規定されていますので日本の市町村役場に届け出ることになり、また実質的要
件については、法例第13条1項により、各当事者の本国法が準拠法と規定さ
れていることから、市町村役場はその外国人につき、実質的要件を審査するた
め、原則として権限のある本国の官憲が発給した婚姻要件具備証明書の提出を
求めております。しかし、婚姻要件具備証明書を発給しない国や同証明書を添
付できない特段の事情もあることから、その場合は事件本人の身分関係事実に
ついて証明するための書面(本国官憲発給の旅券の写し、身分証明書、出生証
明書、身分登録簿の写し等)と本国法上の婚姻要件を規定した現行法規の写し
(出典明示)及び婚姻要件具備証明書が添付できない理由を記載した申述書並
びにそれらの日本語訳文の提出を求めております。
 ところで、当局では、市町村に対し、タイ人に関しては本国において婚姻要件
具備証明書の発給がなされることから、原則として本国官憲発給の婚姻要件具
備証明書と同証明書を英訳したものにタイ国外務省の認証を受けたものとがセッ
トになっているもの及び本国官憲発給の居住証明書と同証明書を英訳したもの
にタイ国外務省の認証を受けたものとがセットになっているもの並びにそれら
の日本語訳文を求めるよう指導しております。
 しかし、当該人によっては本国官憲から婚姻要件具備証明書を取り寄せること
ができない等の特段の事情もあることから、その場合は、本国官憲発給の独身
証明書と同証明書をにタイ国外務省の認証を受けたものとがセットになってい
るもの及び婚姻要件具備証明書が添付できない理由を記載した申述書並びにそ
れらの日本語訳文の提出を求めております。
 また、昨年から、在日タイ人についても、在日タイ大使館から婚姻要件具備
証明書の発給を受けることができるようになりましたので、原則として同証明
書の提出を求めております。この取扱いは、従来、在日タイ人については、本
人が日本に滞在しているので本国から婚姻要件具備証明書の発給を受けられな
いと考えられていたものであり、また在日タイ大使館からも同証明書からも同
証明書の発給を受けることができなかったことから、本国官憲の同証明書を添
付できない特段の事情に当たるとして、同証明書を添付できない場合の取扱い
を行っていたところ、在日タイ大使館からも婚姻要件具備証明書が発給される
ようになったので、在日タイ大使館についても同様に同証明書を求めるように
なったものであります。
 言い換えれば、この取扱いの趣旨は、在本国タイ人についてはタイ国市郡役場
が発給した証明書、在日タイ人については在日タイ大使館が発給した証明書と
区別して添付を求めるものではなく、原則としてタイ人については、タイ国官
憲が発給した婚姻要件具備証明書の添付を求めるものです。
 以上のとおり、当局では、貴殿が指摘しているように、タイ人につき在タイ、
在日により区別して官憲からの婚姻要件具備証明書を添付させるよう指導はし
ておりませんが、昨年から在日タイ大使館からも発給されるようになったこと
から、一部の市町村で在日タイ人については取得の便利な在日タイ大使館から
の発給を勧めていないとも限らず、この取扱いの趣旨を誤解していないとも限
りません。
 したがって、今後管内市町村には、戸籍定例会
(注:法務局と市町村戸籍事務担当者との会合)等を通じて上記取扱いの徹底
を図りたいと考えておりますので、御了承願います。
 
総務省 茨城行政評価事務所
行政相談課 行政相談官 *****
 
--------------------------------------
Date: Sat, 11 May 2002 10:40:59 +0900
Subject: Re: 水戸地方法務局指導の渉外戸籍事務取扱について
----
 
総務省 茨城行政評価事務所
行政相談課 行政相談官 **** 様
 
メールのご趣旨、了解いたしました。
私個人といたしましては、概ね、納得のできるお答えを頂戴した気持ちでござい
ます。
なお、タイ関係の仲間とも相談し、もし、まだ問題点があれば、ご連絡するかもし
れません。
 
なお、下記点線内部分に関して、一点だけ書きますと、
 
今の在東京タイ大使館の事務取扱は、
・在日のタイ人は、大使館で委任状を作成してもらい、本国在住の親族を代理人
として、本国官憲から婚姻要件具備証明書を取得することができる。
(但し、大使館の委任状がなくても、具備証明を発給する本国役場もあります)
・在日のタイ人は、大使館発給の婚姻要件具備証明書を発給してもらうことが
できる。
 
この両者は、似て非なる手続、別個の手続だということです。
ですから、前者によって、本国の婚姻要件具備証明書が取得できれば、後者の大
使館発給の婚姻要件具備証明書の添付まで求めることは、「過剰な措置」とい
うべきだということです。
-------------
 また、昨年から、在日タイ人についても、在日タイ大使館から婚姻要件具備
証明書の発給を受けることができるようになりましたので、原則として同証明
書の提出を求めております。この取扱いは、従来、在日タイ人については、本
人が日本に滞在しているので本国から婚姻要件具備証明書の発給を受けられな
いと考えられていたものであり、また在日タイ大使館からも同証明書からも同
証明書の発給を受けることができなかったことから、本国官憲の同証明書を添
付できない特段の事情に当たるとして、同証明書を添付できない場合の取扱い
を行っていたところ、在日タイ大使館からも婚姻要件具備証明書が発給される
ようになったので、在日タイ大使館についても同様に同証明書を求めるように
なったものであります。
-----------------
 
役場名を伏せて誠に申し訳ありませんでしたが、その役場の方には、頂戴したご
連絡のご趣旨を私から伝えておく所存でございます。
 
お世話になりました。



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