3、管轄
居住地が栃木県ですので、東京入管宇都宮出張所との東京入管本局(大手町)に管轄があることを確認しました。
私は、結局、大手町を選びました。
というのは、宇都宮へ問い合わせたときに、
・島田「タイ人の妻のことを伺います。98年通達もあり、入管業務も繁忙を極めていることから、早期に1年を3年に、3年を永住に切り替える方針だと聞きます。妻は、婚姻4年、在留3年となりますが、永住許可の申請をしてよろしいでしょうか。」
・宇都宮「入管としては、3年の在留で早期に永住に切り替えるという方針は持っていません。それは当事者の希望でしょう。まあ、『善良な市民生活』を送っているなら、在留3年でも良いかもしれないですが。」
こんな具合でした。
宇都宮には『善良な市民生活』を送っていない前提で話をされてしまいました。
最初にカチンと来た瞬間でした。
タイ人と聞けば、善良でない風俗従事者だとでも思っているのでしょうか。
同様のことを大手町に聞いてみました。当時はまだ、永住部門が電話応対をしてくれた時期です。
・大手町「永住は、原則として日本在留3年以上としますが、海外の居住期間も含めて婚姻3年以上であれば、日本居住2年でも申請を受けています。」
宇都宮とはこれだけ応対の差が有りました。
4、審査期間
事前に、大手町及び宇都宮に審査期間を打診していました。
電話では、6ヶ月、どんなに早くても5ヶ月は掛かるという回答でした。
2001年9月の提出時点では、大手町では6ヶ月掛かると言っていました。
2002年3月時点でも、同様のことを言っています。
しかし、実際にはこれを過ぎてしまう場合がほとんどのようです。
今まで、在資あるいは更新に掛かる日数を聞くたびに、口頭での回答より、実際には早めに決裁されるというケースがほとんどだったように思います。
6ヶ月掛かると言われた私は、遅くとも4,5ヶ月で決裁されるだろうと踏んでいました。
ですが外れでした。
5、進行状況の照会
私は、進行状況について3回照会しました。
1回目は2002年1月中旬、電話にて。
入管「今は申請が急増してとても6ヶ月で決裁できない。取り敢えず6ヶ月の経過を待って欲しい、もっと掛かるかもしれないと思っていて欲しい。」
2回目、2002年3月1日、大手町でメモを提出。
大手町の3階8番の部屋の奥にメモ紙がおいてあります。
そのメモに、「申請番号」、「どうなっているのか」、「早くやって欲しい」、などと印刷されていますので、それに記入して別室に提出すると、話に応じてくれます。
このときは、係官が、指折り経過月数を数え、記録を見てみましょうということになりました。
「これはまだですよ、今6ヶ月ではできないんです。まだまだ時間が掛かると思ってください。(7ヶ月くらいと匂わせるようでした)」というような回答でした。
・・・あとで考えると、この催促が効を奏したように思います。
3回目は、3月11日電話にて。
このときの問題は、妻が3月下旬から帰国すると言い出し、それと永住の決裁が重なったらどうなるかを聞いてみたかったのです。
島田 「9月14日に永住申請した〇●号ですが、処理状況はいかがでしょう」
入管 「今、8月に申請されたものがボツボツ出始めたところなので、9月はまだまだです。あと1ヶ月くらい掛かります。順番に処理しているから早くやってほしいという話は聞けないです。」
島田 「月末までに帰国させたいのです。」
入管 「どうぞ、それは構いません。」
・・・・・私はこの回答を『帰国中に入管の決裁があっても何の差支えもない』
と信じてしまいました。
このときの入管職員の回答は極めて杜撰だったと言わなければなりません。
この日が11日、決裁済みの葉書の発送が18日ですから、丁寧に記録を見れば、まもなく決裁になるのはわかったはずなのです。
7、葉書到着
ところが、3月20日午後3時ころ、入管から永住許可を意味する葉書が来てしまったのです。
3月18日発送のその葉書にはこのように書かれています。
「・・・2002年4月4日までに・・・の部屋へ、午前9時から午後4時までの間においでください。
なお、やむを得ない理由により同期日までに来られないときは、事前にその旨を連絡してください。同期日までに連絡がないときは、不許可とすることがありますので、ご注意ください。」
機を逸すれば、せっかく苦労して申請した永住許可が泡のように消えてしまうのです。
この日、子供の幼稚園の送迎バスを路上で止め、入管へ飛んでいこうとしました。
ですが、葉書には、午後4時までと書いてあります。
大手町の永住部門と電話で交渉したのですが、どうしても4時までに来いと言います。帰国予定で、日程の余裕がほとんどないと説明しましたが、それでも駄目だというのです。4時半くらいまでやってくれれば間に合ったのですが、その日は断念せざるをえませんでした。
公務員なのに、どうして5時までやってくれないのでしょうか。
8、日程
ということで、改めて妻の帰国予定と入管の要請ですが、3月20日は時間切れで受け付けてくれず、21日は祝日です。
23日が土曜で、24日の日曜に離日の予定です。
残るは、22日だけしかありません。
一瞬、頭がパニックになりました。
この日は仕事上かなり重要な打ち合わせを入れてあったのです。
どうするか考えましたが、私は22日のアポイントをキャンセルして、入管へ向かいました。
この日は、滞りなく、永住許可の証印を得ることができました。
ですが、もし、あとわずか時間の『ズレ』が生じていたらどうなっていたでしょう。郵便の遅配などにより、22日に永住許可の証印を受領できなかったとしたら、入管の指示に従うためには、
・予定どおり出発させて早急に帰国させる
・渡航取りやめにする
・搭乗をキャンセルして出発日を遅らせる
こんな方法があろうかと思いますが、どれを取っても、所期の目的を達することはできませんから、【甚大な損害】が生じます。
仮に、そうでなくても、22日にアポイントをキャンセルしたことで、私は顧客の信頼を喪失しているのです。
9、葉書の趣旨
「4月4日までに受け取りに行かなければ、不許可にする。」
葉書の趣旨はそう読めます。
そうであれば、3月11日の電話のときに、どうして、一言このことを言ってくれなかったのでしょうか。
「帰国するんだ」と言っているのだから、もしそれで問題を【生じうる】なら、それを指摘するのが公務員としての当然の義務でしょう。
それを怠った入管職員は、職務上当然なすべき説明義務違反を犯したと言えます。
「帰国するのは構いません。ご自由に」
と説明しておきながら、
「4月4日までに受け取りに来なければ不許可にする」
との趣旨が書面に書かれているのです。
まるで【騙まし討ち】です。
『自由に帰国で、永住取消』
あまりにも酷くありませんか。
11、帰国を取るか、在留資格を取るか
仮に「親が死にそうだ」と連絡があって帰国することになったが、それが入管の呼出しと重なったらどうなるのでしょう。
2000年6月、父が交通事故に遭い、急に帰国するということがありました。
もしこの時期に更新手続をやっていて、入管から葉書で呼ばれるなどという事態になったら、「在留資格を取るか、親の死に目を取るか」の選択を迫られることになりかねません。
永住と違い、在留期間の更新の場合には、出頭しなければ在留資格の喪失に繋がり、事態は極めて深刻です。
このような場合、入管は柔軟な対応をしてくれているのでしょうか。
12、葉書での連絡
在留資格認定証明書は書留扱いですが、更新や永住は、連絡方法が単なる葉書です。どこかに紛れたらどうするんでしょう。
実際に、99年の更新のとき、葉書が行方不明になりました。
電話で確認したところ、宇都宮入管は「5月28日に送ってある。あとは郵便局の問題だ、葉書がなくても来て下さい」と言い、葉書なしで更新手続をしました。
ところが、後日、葉書が到着し、消印を見たら更新手続をした6月1日の発送となっています。明らかに入管の発送ミスでした。
13、他の案件で--03/06/05追記--
上記10に関連しますが、私が取次申請した案件で、パスポート更新中に永住許可の葉書が来てしまったという事案に出くわしました。
経過はこんな具合です。
・2002年12月25日 在東京タイ大使館へ旅券更新申請(10年経過)
--所要期間2ヶ月と言われる--
・2003年1月10日 入管葉書発送⇒受領期間 「1月14日から2月7日」
・2003年1月14日 入管へ電話を掛ける(永住部門は電話に出ないため、総務課から回してもらう=大手町に入管本局があった時代)。
島田 「現在、旅券更新中です。手元にありません。出来上がりは、2月下旬を予定しています。2月7日に間に合わなかったらどうしますか?」
入管 「わかりました。では、その旨を伝えておきますから、期限に遅れても大丈夫です。旅券ができたら速やかに受領してください。」
という具合で、一安心しました。
・2003年1月31日 在東京大使館から新規旅券発送
・2003年2月5日 永住許可証印
こんな具合で事なきを得た案件でした。
1つには、永住部門に電話が繋がらなくても連絡するスベを知っていたこと。
1つには、入管の決めた受領期限前に新規の旅券ができたこと。
という点が、幸運でした。
電話も繋がらず、旅券も大使館の予告どおり2ヶ月掛かっていたら、結果は保証されなかったでしょう。
更にこの案件の特色は、
・2002年12月3日 入管職員2名が申請人宅を直接訪問調査したことです。
入管職員は東京から来て、今回2泊3日の日程で現地を回っていて、本日は17軒を予定している、とのことでした。
入管いわく 「偽装結婚が多いので、いちいち調べなくてはならなくなった。現地に登録はあるが、行っても不在の家が多い。ご家族の生活ぶりを見られて安心できた。永住許可後、離婚する例も多い。」 との弁だったそうです。
永住は、原則現地調査の方針になっているものと考えたほうが良さそうです。
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#入管には、公平であって欲しい。
・どの当事者(国)に対しても。
・どの入管であっても。
#入管には、当事者の都合も斟酌して欲しい。
#入管には、発言内容と実際の行動の一致を求めたい。